「国の借金」と書くと、日本に国民すべての人の借金であるかのような気になりますが、政府が国債を発行して国民から借りている借金ですよね。(日本の国債を外国の政府が買っている場合は、政府が外国から借りている借金ってことになるけど、国債のほとんどは国内で買われています)まぁ、議員(政府を形成している人々)を選んでいるのは国民ですから、遠い意味では国民が借金したと言えるかも知れませんけど。(かなり遠い意味だと思う)
国債を買った人はそのまま持ち続けて、償還日に利子と元本のお金を受け取ることができます。(利子は償還日前に半年ごとに貰えますけどね)。でも、買った時と事情が変わってどうしても現金が必要になって、少し損をしたとしても額面の金額を返して欲しくなったとします。そんなとき、今までもらった利子を返すから額面の金額を返して欲しいなぁと思いますよね。逆に、いくらか安くしてくれるなら(今までの利子分安くしてくれるなら)、その国債を買う人がいるかもしれません。そうやって決まる価格が国債の売買価格です。
国債を買った後インフレになったとします。国債の利子よりもインフレの方が大きくて、お金(円)の価値が下がってしまったら、(今までの利子分値引きしてもらったとしても)昔の利率のままの国債を買おうという人はいませんよね。購入価格より高い額面のお金を償還日に貰えるとしても、円の価値が下がってしまったら、そのお金で買おうと思ったものが値上がりしていて買えなくなってしまうのですから。すると、国債を売りたい人はもっと値引きしないと売れなくなります。ですから、インフレになると国債価格が下がります。
一方、政府が発行する新しい国債は、インフレでお金の価値が下がるより高い利率でないと、買う人はいませんよね。だから、利率を上げた国債を発行せざるを得なくなります。インフレになると利率は上がるのです。
つまり、「国債の価格が下がる」と「国債の金利が上がる」は、同じことを見方を変えて言っているんです。
お金の貸し借りに関して、元本と金利に加えて「円の価値」というファクター(変動要素)を加えて考えると、「国債(借金)」の金利と価格の関係は、上記のようになります。
こんな理解で合ってます?
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